エラボトックスの小顔効果はいつから?何単位が正解?論文から読み解く「量」と「頻度」の秘密【医師監修】
エラボトックスの小顔効果は「投与量」と「頻度」で決まる?筋肉減少率40%を導く医学的根拠
エラボトックス注射を検討される際、「何単位打てばいいのか」「すぐに元に戻らないか」という不安を抱く方は少なくありません。 大阪・心斎橋のコムロ美容外科では、標準投与量を「80単位」と設定していますが、これは単なる経験則ではなく、過去の医学的知見に基づいた、小顔効果を最大化・定着させるための戦略です。 本記事では、咬筋(エラの筋肉)の萎縮とボトックスの相関関係について、医学的視点から解説します。
1. 咬筋の「体積減少」に関する医学的データ
ボトックス(ボツリヌストキシン)は、筋肉の動きを司る神経伝達物質をブロックすることで、筋肉を休止状態にします。使われなくなった筋肉が細くなる現象を「廃用性萎縮(はいようせいいしゅく)」と呼びます。 複数の臨床研究において、咬筋へのボトックス投与による筋肉の変化が報告されています。
- 1回の投与による変化: 投与から約1ヶ月後には筋肉の厚みが減少し始め、ピーク時には約20%〜30%の体積減少が認められることが多い。
- 反復投与による累積効果: 最も注目すべきは、3ヶ月〜6ヶ月おきに3回以上の反復投与を行ったケースです。この場合、元の体積から約40%の筋肉減少が維持されやすくなるというデータがあります。
つまり、「1回打って終わり」にするよりも、筋肉が元の力を取り戻す前に適切な量を再投与することが、小顔を「定着」させる鍵となります。
2.20~40単位の「少量注射」が招く3つのデメリット
費用を抑えるために、あるいは「打ちすぎが怖い」という理由で20~40単位程度の少量を選択されるケースもありますが、実は医学的には以下のようなデメリットが生じるリスクがあります。
① 「芯」まで効かず、小顔効果が不十分になる
咬筋は非常に厚みがあり、力の強い筋肉です。少量のボトックスでは筋肉の表面(浅層)にしか薬剤が届きません。深層の筋肉が元気に動き続けてしまうと、筋肉全体のボリュームを減らす「廃用性萎縮」が十分に起こらず、期待していたほどの小顔効果が得られないまま終わってしまいます。
② 「噛み締めた時のボコつき(力こぶ)」の原因に
少量の薬剤を注入すると、ボトックスが効いている部分と効いていない部分の差が激しくなります。その結果、食事などでグッと噛み締めた際に、効いていない一部の筋肉だけが異常に盛り上がり、顔の表面に不自然な凹凸(力こぶのような膨らみ)が出てしまうことがあります。これは十分な量(単位数)を分散して打つことで防げる現象です。
③ 効果の持続が短く、結果的にコストが高くなる
ボトックスの持続期間は、注入した「量」にも依存します。少量では筋肉を動かせない期間が短くなるため、すぐに元の太さに戻ってしまいます。 「安く済ませるために少量打ったが、すぐ戻ってしまったので、結局短いスパンで何度も打ち直すことになった」というケースは多く、長期的に見れば、1回でしっかり効かせる「80単位」の方が、時間的にも費用的にも効率が良いと言えます。
【医師が解説】失敗しないための「80単位」小顔術 医学的根拠に基づき、リバウンドしにくい小顔を形成する当院の「エラボトックス注射」。症例写真や詳細な費用については、以下のメインページで詳しく解説しています。
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3. なぜ「40単位」ではなく「80単位」が必要なのか
一般的に多くのクリニックでは、左右合計で40〜50単位を標準としています。しかし、日本人のように咬筋が非常に発達し、エラが張っているケースでは、この量では不十分な場合があります。
深層への浸透と拡散
咬筋は単なる薄い筋肉ではなく、表層・中層・深層の3層構造からなる非常に厚みのある筋肉です。
- 低単位(少量)のリスク:
筋肉の表面にしか薬剤が作用せず、深層の筋肉が動き続けてしまうため、十分な萎縮(小顔効果)が得られず、戻りも早くなります。 - 高単位(80単位)のメリット:
80単位という十分な量を使用することで、厚みのある咬筋の全層に薬剤を浸透させることが可能です。これにより、筋肉全体の活動を一時的にしっかり休止させ、医学的データが示す「効率的な萎縮」を導き出すことができます。
医学論文が示す「ボトックスの投与量」と「変化」の相関関係
咬筋ボトックスにおいて、投与する「単位数」が結果にどう影響するかについては、世界中で多くの研究が行われています。 例えば、ボツリヌス療法の有効性を検証した比較研究(※)では、24単位、48単位、72単位と投与量を段階的に変えた際の結果が報告されています。この中で、24単位(両側合計)のような少量投与では、特にエラの張りが強いケースにおいてスクエアフェイス(角張った顔)の改善には不十分な場合があると明確に指摘されています。
一方で、48〜72単位、あるいはそれ以上の十分な量を投与したグループでは、筋肉の厚みの減少率が高く、患者様の満足度も有意に向上することが示されています。
当院が左右合計「80単位」を標準としているのは、こうした臨床データに基づき、日本人の発達した咬筋に対して確実に全層をカバーし、一回で最大級の小顔効果を引き出すためです。
エラボトックスの最適単位数とは? 医学論文より考察
医学論文で、エラボトックスに比較的少量を使用した場合、多めに注射した場合を比較した発表があります。 量が少ないと、効果も比較的小さくなるという内容です。
この論文のデータを基に、比較表としてまとめました。
咬筋ボトックスの投与量別比較(医学的知見に基づく)
| 比較項目 | 少量投与(24〜40単位程度) | 高用量投与(48〜80単位以上) |
|---|---|---|
| 小顔効果(筋肉の減少) | 表面的な変化に留まることが多い。 | 全層に波及し、有意に体積が減少。 |
| 咬筋の厚みの変化 | 厚い筋肉(特に日本人)には不十分。 | 厚みのある筋肉でも確実に萎縮を誘導。 |
| 満足度(スクエアフェイス改善) | 改善が不十分であると明確に指摘。 | 有意に向上(48〜72単位以上で顕著)。 |
| 持続期間・再投与間隔 | 効果消失が早く、戻りやすい。 | 長期間のボリューム減少が維持しやすい。 |
| 臨床上のリスク | 筋力不均衡による「ボコつき」のリスク。 | 分散注入により、全体を均一に萎縮可能。 |
【論文の結論要約】
この研究では、24単位、48単位、72単位、96単位(両側合計)の群で比較が行われました。その結果、24単位(左右12単位ずつ)の少量投与では、特にエラの張りが強いケースにおいて「スクエアフェイスの改善には不十分である」と結論づけられています。
一方で、48〜72単位(またはそれ以上)が最適用量(Optimal Dose)とされており、の80~100単位という設定は、このエビデンス上の「最大級の効果を引き出すライン」に合致しています。
4. 麻酔科医の視点:安全に「高単位」を打ち分ける技術
単に量を増やすだけでは、頬がコケたり、笑顔が不自然になったりするリスクが生じます。ここで重要になるのが解剖学的知識に基づく注入技術です。 当院の池内院長(麻酔科標榜医)は、以下のプロセスを徹底しています。
- 精密な触診: 噛み締めた時の筋肉の厚み、付着部の位置、左右差をミリ単位で診断。
- セーフティゾーンへの注入: 笑う時に使う筋肉(笑筋など)を避け、咬筋の最も厚い部分に的確に薬剤を配置。
- 多層注入法: 深さを変えて分散注入することで、表面の凹凸を防ぎつつ、筋肉全体を効率よく痩せさせます。
まとめ:根拠のある「80単位」が小顔への近道
エラボトックスは、ただ打てば良いというものではありません。 十分な量(80単位)で筋肉の芯まで効かせて適切な頻度で繰り返す。このロジカルなアプローチこそが、医学的データに裏打ちされた、後戻りしにくい小顔を形成するための最短ルートです。

